内容だが、春秋時代の始めの方で、斉では稀代の名君小白(桓公)が魚抱叔、管仲らを配下に従えて 中国に覇を唱えようとする一方、隣国の魯ではこれまた名君同(荘公)がそんな斉からの度重なる侵略に 頭を悩ませていた。そんな状況下、現状を嘆く曹カイという魯の田舎ものが一代決心をし、対斉についての策を胸に 同に会いに行く。非常に長くなってしまいそうなので、導入部だけ詳しく書いて後は端折るが、この後、 同と意気投合した曹カイは異例の大抜擢を受け斉を破る。魯が斉を破ったのは初めてで、これでまた曹カイ は大昇格する。その後も対宋戦などで何度か魯を勝利に導いたが、やがて斉に連続で負ける時がくる。 周りの厳しい視線やら、自責の念やらで自害を決意するが、同の計らいにより阻止され、しばらく沈鬱な 日々を送る。ある日、明るい顔と共に必勝の策を思いついた曹カイは同に「休戦協定を結びましょう。」 という。これは実質魯の敗北協定。だが、実際協定を結ぶ場において曹カイは短刀で小白を人質に取り、 斉が魯から奪った邑(まち)を奪い返すという協定を結ばせてしまう。
興奮して長い文章になってしまったが、本当におもしろい小説。何がおもしろいかというと、この小説は 爽快感で溢れている。まず、曹カイが初めて軍師として戦争をし、斉を追い返すところ。たしかにここは 爽快だが、実は田舎学者のようなわけのわからない曹カイを抜擢した同もここではまた爽快だ。そして、 なんといっても最後の小白を人質にとるシーンはスリルととも、国のことを自分の身より第一に考える 曹カイの男気に感化され鳥肌が立った。だが、ここも実はその後、魯で、色んな人に色々祝された 曹カイが「(痛快事)−それだけのことだ。」と城から自宅へ戻っていくところが・・・もはや表現しがたい。 最高にカッコ良いとしか言えない。
全体的にめちゃくちゃカッコ良い作品で、男ならこれは読んでほしい。100ページくらいの短編小説 なのだが、中身は数倍の重みを感じられるはずだ。爽快かつ「男たるものこうでありたい。」という雰囲気 がいっぱいに詰まった作品で、やっぱりどうしても最後のくだりを強調したい。どうにも表現がしきれないため 、是非読んでください!
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